ブラジルのサンパウロには、
日本移民初期から戦後に至るまでの歴史を展示した日本移民資料館や
サンパウロ市政400周年を記念して建てられた、日本建築の日本館があります。
今回は、日本移民資料館や日本館ついて紹介したいと思います。
大変残念なことに、両館は存続の危機になっています。両館を存続させるためにも、
後世に残すためにも、私たちが出来ることは何なのでしょうか?
日本移民資料館って、どんなところ?
日本移民資料館は、最初の日本移民である笠戸丸移民が到着する前から戦後に至るまで、展示しています。

移民国家とはいえ、1カ国の移民だけを展示している資料館は珍しく、同時に、海外でも日本移民のみ展示している資料館は、珍しいかと思います。
この資料館では、当時の書類や写真、着物など計約9万7千点の物品を所蔵します。

また、乗船者名簿が搭載されている機械が設置しており、移民者が乗っていた船(あるいは飛行機)、到着日などを調べることができます。
貴重な書物なども残っており、ブラジルの日本移民のルーツを知ることが出来る貴重な資料館です。
詳しくは、過去記事をご覧ください。
資料館だけではない?日本館をご存知ですか?
サンパウロのイビラプエラ公園内にある日本館は、
ブラジルにいるとは思えない日本建築の建物です。
日本館は、サンパウロ市政400周年を祝して、建てられました。
ブラジルの日本移民初期は、ブラジルの憲法ではアジア人の入国を禁止していたのですが、当時は州の権力が国よりも強く、サンパウロ州の移民として到着しました。
そのため、サンパウロ州無くして、日本移民はおらず、今日の日系社会もありません。
市政400周年を祝して、日本政府とブラジル日系社会によって、日本館を建築し、寄贈された建物です。
1997年には、サンパウロ市の永久保存建築物に指定されました。
日本館は、サンパウロと日本の友好の象徴にもなっており、
一般観光客だけでなく、日本政府の関係者たちも必ず、訪れている場所です。
サンパウロに行かれた際には、日本館を見に行かれてはいかがでしょうか?
日本移民資料館と日本館、存続の危機?
今日になって、この日本移民資料館と日本館が存続危機状態であることを、
ブラジルの邦字新聞が伝えました。
コロナの影響で、両館の維持管理が困難な状況になっているとのことでした。
もともと維持費などは、資料館の入場料や寄付で管理していましたが、
外出自粛になったことで、一時閉鎖せざるをえなくなり、
存続危機の状態になりました。
両館を後世に残すために我々が出来ることがあります。
私たちが出来ること、アミーゴキャンペーンに参加しよう!
アミーゴキャンペーンとは、インターネットから申し込むことができます。
個人は、50レアルから、法人は1000レアルから寄付することが出来ます。
寄付をすることで、入場券が貰えるそうです。
例えば、50レアルでは、入場券5枚が特典として貰えるそうです。
今後、資料館や日本館に行く予定のある方や関心がある方は、寄付しませんか?
詳しくは、こちらをご覧ください。
支援は、下記サイトから出来ます。

まとめ
後世に残したい日本移民資料館と日本館。
今回は、コロナの影響で存続危機の両館について紹介しました。
海外でも、日本移民の歴史を細かく展示している資料館は少なく、
海外にいるとは思えない日本の建築物を、後世に残しませんか?
私たちが出来ることは、「アミーゴキャンペーン」で寄付をすることです。
コロナが落ち着いたら、ぜひ両館を見に行かれてはいかがでしょうか?