ブラジルの州政府と連邦政府のコロナ対策の違い。
これって、なぜかご存知ですか?
今回は、コロナ対策をめぐる連邦政府と州政府は何故起きたのか、について紹介します。
連邦政府と州政府が行ってきたコロナ対策、そして、なぜ対立してしまったのかを解説します。
連邦政府はコロナ対策に何もしていないという意見もありますが、本当に何もしていないのでしょうか?
大統領の発言の数々からして動いてなさそうですが、連邦政府がコロナ対策でしていたことについて調べてみました。
さらに、ブラジル共和国になってから131年。ブラジルでの州政府と連邦政府の対立は、今に始まったことでは無いこともわかりました。繰り返される歴史の数々。
今後、連邦政府と州政府が協力し合うことはあるのでしょうか?
何度も書いていますが、連邦政府支持者でも州政府支持者でもありません。
ただ、メディアが書いていないことをお伝えしているにすぎません。
連邦政府がコロナ対策で行ってきたこと
連邦政府が何もしてないという意見を聞きますが、
コロナ対策で行ったものは以下の通り。
- 低給料、正式な仕事がない人、小企業、または年金生活者に3ヶ月緊急手当600レアル配布。結果的に、6350万人が受給した。
(5月22日に、4ヶ月目300レアルと5ヶ月目400レアル配布することを決定) - ブラジル産の人工呼吸を各州に配布。
- 1016個のブラジル産の人工呼吸器を修理
- マスク、手袋、アルコールジェルも配布
- 軍隊に指示して、貧困層に物資を提供。
参考記事
州政府がコロナ対策で行ってきたこと
・ロックダウン
コロナの感染者を増やさないために、ロックダウンをして、経済を止めました。
州政府が行ったことについては、過去記事をご覧ください。
連邦政府VS州政府
連邦政府と州政府のコロナ対策の違い。
最高裁判所が、州政府、市政府にコロナ対策の指示を任命しました。
つまり、連邦政府がコロナ対策で叩かれていますが、メディアは叩く相手を間違えているのでは無いでしょうか。
なぜ、連邦政府が最高裁判所に反論しなかったのかというと、最高裁判所が決めたことは従わないといけなかったからです。
そもそも、最高裁判所が州政府たちに指示しているので、
今回の結果は州政府たちが担うべきじゃ無いかと思います。
ブラジルの歴史は繰り返される!?イニシアチブの問題
1889年、ブラジル帝国が崩壊し、共和国が誕生した。
しかし、1890年法令には以下のことが書かれていました。
ブラジル入国許可者は、労働力になり、自国で犯罪を犯していない者。
ただし、アフリカ人とアジア人生まれの入国は禁止されました。
この法令は、実際に適応されることはありませんでした。
なぜなら、その当時は地方権力が国家権力よりも主権を握っていたので、
日本移民はサンパウロ州移民として移住しました。
ブラジルでは、その後国家権力が主権を握っていたにもかかわらず、
移民やコロナ対策では連邦政府と州政府が対立しています。
つまり、共和国が誕生してから131年経って、現在は国家権力が主権を握っているとはいえ、ブラジルの重大な問題が起きた時には、常に国家権力と地方権力が対立している点では、何も変わっていません。
参考文献
「出稼ぎ」から「デカセギ」へ―ブラジル移民100年にみる人と文化のダイナミズム
まとめ
ブラジルの州政府と連邦政府のコロナ対策の違い。
その理由をご存知ですか?
今回は、ブラジルのコロナ対策、どうして州政府と連邦政府で異なるのかについて紹介してみました。
連邦政府は、何もしていないという意見がありますが、実は目立たないだけで行動しています。大統領の失言、メディアが報じないことも関係しているかとは思いますが、
調べてみると、行動していることが分かりました。
さらに、州政府と連邦政府の対立は今回始まったばかりではありません。
歴史は繰り返される!?移民時の歴史も紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
今回は、コロナ対策の州政府と連邦政府の違いについて紹介しました。